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子育てがしんどい日に|心が軽くなる“魔法の言葉”

子育てに疲れて、ふっと心が沈む日。
癇癪、こだわり、きょうだいげんか…。
「どうしてこんなことするの?」と、ザワザワ揺れる毎日。
静かに過ごしたいのに、朝からずっと騒がしくて、やっと寝かしつけたと思ったら、また誰かが泣いている。
思うようにいかない日々に、ため息ばかりついていました。
「ちゃんと育てたい」のに、うまくいかない。
優しくしたいのに、怒ってばかり。
そんな自分を、また責めてしまう。
そんなある日、何気ない会話の中で、自然と出た“ある言葉”。
そのとき、目の前のママがふっと笑ってくれて、私の心もほどけた気がしました。
特別な名言でもでもなければ、アドバイスでもない。
けれど私は、その言葉に何度も助けられてきたのです。
今回は、そんな“魔法の言葉”との出会いについてお届けします。
育児に追われる日々のなかで、そっと心をほぐしてくれるような、やさしい言葉。
今日のあなたの心にも、きっと届きますように。
目次
自然と出た魔法の言葉|子どもの行動に悩んだあの日

子育てサロンでの出来事です。
息子が夢中で遊んでいたおもちゃに、近くの子がふと手を伸ばした瞬間。
息子は反射的に、力いっぱい取り返してしまいました。
驚いたその子はぽろっと涙をこぼし、私は慌てて「大丈夫?」と声をかけました。
すると、その子のママが少しうつむいて、申し訳なさそうに言いました。
「すみません…手が出ちゃって…」
そのとき、私の口から自然に出た言葉。
「そういうお年頃ですよね」
ほんとうに、それだけ。
でも、ママの表情がふわっとゆるんで、「ほんと、そうですよね〜」と返してくれた瞬間、私たちは笑い合っていました。
なんてことのないやりとりだったけれど、
その空気がなんだかあたたかくて。
あれ? 私、この言葉、よく使ってるな。
たぶん、私も誰かにそう言ってもらって、救われたことがあったからなんだ。
アドバイスじゃなくていい。正解じゃなくてもいい。
「わかるよ」って言ってもらえるだけで、こんなにも心は軽くなるんだなって。
自然と出た魔法の言葉|子どもの行動に悩んだあの日

「そういうお年頃。」
気づけば、私はこの言葉を日常的につぶやくようになっていました。
子どもの突拍子もない行動に戸惑ったり、感情が爆発する場面に驚いたり。
どうして?と理不尽さを感じたり、どう関わればいいのか分からず立ち尽くす日もあります。
そんなとき、心の中で静かに唱えるのです。
「そういうお年頃。」
ただそれだけなのに、張りつめた気持ちが少しゆるみ、ぎゅっとしていた心のこぶしがふわっとほどける気がする。
「ちゃんと育てなきゃ」と焦る日々の中、この言葉は小さな余白をくれるようになりました。
誰かにかけたつもりの言葉が、いつの間にか自分自身を支える“おまじない”になっていたのです。
イライラした日も、落ち込みそうな夜も。
私は今日も、この言葉をそっと自分に届けています。
“お年頃”の真っ只中|笑える日常にある育ちのヒント

子どもとの暮らしは、毎日が感情のアップダウンの連続です。
さっきまで怒っていたと思えば、数分後にはケロッと笑っている。そんな毎日。
次男は、まさにそんな“お年頃”の真っ只中にいます。
ある日、長女の誕生日にプレゼントを渡すと、様子を見ていた次男が“自分のは?”と何度も嘆いてガッカリ。
まだ「誕生日は順番にくる」という概念がなく、「なんで自分はもらえないの?」と不満いっぱいだったようです。
私も気にしていたのですが、しばらくして彼が放ったのは、まさかのひと言。
「からあげ、まだ?」
え?そこ!?と心の中でツッコミながら、思わず笑ってしまいました。
しかも数分後にはご機嫌で遊びながら「やっぱ夜にからあげにする!」と満足そう。
この感情のジェットコースターのような毎日に、私はいつも笑わせてもらっています。
一方で長女は、気持ちの切り替えがゆっくり。
ひとことが引っかかると、しばらくすねたままのことも。
姉弟でまったく違う反応。どちらも難しくて、でもどちらも愛しい“お年頃”。
そんな日々のなかで、私は心の中でつぶやきます。
「そういうお年頃だもんね」と。
それだけで、ふっと笑えて、ちょっとだけ余裕が生まれることもあるんです。
小さな優しさの芽|弟の経験を語った娘の成長

ある日、幼稚園の先生から電話がありました。
「今日、〇〇ちゃん(長女)が年少さんに噛まれてしまって…」
第一声に少し身構えましたが、続く言葉に思わず笑ってしまいました。
「泣いてはいましたが、怒ることもなくて、落ち着いていたんですよ」
実は娘、少し前まで弟によく噛まれていました。
うまく気持ちを伝えられなかった弟は、悔しいと“歯”が出てしまう時期があり、娘は毎回大泣きして「ママー!」と何度も助けを求めていたのです。
でも今では、誰かに噛まれても動じない。
むしろ「そういう時期もある」と受け止めている様子に、私は驚きました。
「弟によく噛まれてたので慣れてるのかもしれません」と話すと、先生がこう言いました。
「本人も“弟もそういうときあったから大丈夫”って言ってましたよ」
その言葉を聞いた瞬間、胸がじんわりと温かくなりました。
“そういうお年頃”という視点が、娘のなかにもちゃんと育っていたのです。
かつて泣いていた娘が、今は誰かを受け止められるようになっている。
小さな経験が、小さな優しさを育てていた——それが、何よりもうれしい出来事でした。
「私だけ?」と悩んだ日々|噛むことに向き合えたきっかけ

思い返せば、4人目を妊娠していた頃の私は、毎日いっぱいいっぱいでした。
きょうだいげんかが絶えず、とくに次男の“手が出る”行動には頭を抱えていました。
思いが通らないとすぐに噛んだり引っかいたり。
それに怒った兄や姉がやり返し、また泣いて、また噛んで——。
そんなループのなかで、私はくたくたになっていました。
もちろん上の子たちにも荒れた時期はありましたが、「噛む」ことはなく、つい比べて悩んでいました。
「どうしてこの子だけ…」「私の育て方が悪いのかも…」
大きなお腹で体は重く、気持ちも沈みがち。
理想の子育てなんてほど遠く、思うようにいかない毎日で、自分を責めてしまう日々でした。
そんなある日、子育てサロンでこぼしたひと言。
「最近、次男がよく噛んじゃって…」
すると、スタッフさんがやわらかく笑ってこう言ってくれました。
「あ〜、うちの子もそういう時期ありましたよ。下の子、よく噛んでました〜」
たったそれだけの会話だったのに、その言葉に私は救われました。
“噛む”ことも成長の過程のひとつ。
そう思えたとき、自分を責める気持ちがすこしほぐれたのです。
「私だけじゃない」——そう思えることが、こんなにも安心するなんて。
それからは、子どもにも、自分にも、少しやさしく向き合えるようになったのです。
子育てがしんどいときに|“魔法の言葉”で心をゆるめて

子育ての日々は、泣いたり笑ったり、まるで嵐のよう。
イライラしたり、思わず怒鳴って落ち込む日もあります。
「なんでこんなにうまくいかないの?」
「私、ちゃんとできてるのかな…」
そんなふうに、心がくたびれること、ありますよね。
でも、ふと心に浮かぶひと言。
「そういうお年頃だもんね」
たったそれだけで、張りつめていた気持ちがすっとゆるみ、涙がにじむこともあります。
「今だけなんだ」「きっと笑える日がくる」——そう思えたとき、少しだけ自分にやさしくなれる気がするのです。
この言葉は、誰かにもらった宝物でした。
でもいつの間にか、私自身を支える“おまじない”のような存在になっていました。
子育てって、魔法の連続なのかもしれません。
きっとあなたにもあるはずです。
あなたを支えてくれる“魔法の言葉”。
それは、誰かにかけたひと言かもしれないし、ぽろっと出た独り言かもしれません。
焦らなくていい。比べなくていい。
今日も、ちゃんとやってる。
そんなふうに、そっと寄り添ってくれる言葉。
いつかきっと、こう思える日がきます。
「あの頃の“お年頃”があったから、今の笑顔があるんだな」って。
どうかその“魔法”を、これからも大切にしてあげてください。